父親から受ける影響とは
育児には、父親の存在が重要です。育児と言えば、どうしても母親が一番に注目されます。ところが、子どもに影響を与えているのは父親でもあります。子どもの性格やIQ、職業まで、人生全体に影響があると言っても過言ではありません。では、実際に父親の育児参加が子どもに与える影響や重要性の内容をみていきましょう。
父親が育児参加する重要性と影響
父親が育児に参加することは、とても重要であり子どもに好影響を与えると言われています。このことについては近年、多くの研究者も注目しています。アメリカをはじめ海外では研究も進み、様々な研究結果がでています。
まずは、人格形成における影響です。子どもの性格に与える影響は、実は母親よりも大きいという研究結果もあるほどです。精神的な強さや根気、思いやり、規律のある行動、自立心。こういったものが育つのは、父親の影響が大きいと言われています。生物学的な研究によると、赤ちゃんには生まれてすぐ、父親と絆を結ぶホルモンがでていると言うのです。そして、子どもと父親の関係は3歳までの間にほぼ形成してしまうという結果もあります。それだけ早くから父親が関わることの重要性が指摘されているのです。
父親が育児参加した子どもの特徴
父親としっかり関わりを持った子どもは、精神的に安定していて、なにごとにおいても充実感を持つことができます。そのため、新しいことへチャレンジする意欲が高く、人間関係の形成が得意といった特徴がみられます。落ち着いて能力を伸ばすことができるため、父親との関わりが少なかった子どもに比べ学業の成績も高いのです。また、大人になり就職してからも、自分の能力を伸ばすことができ、結婚してからも順調な家庭生活を送ることができる傾向が強いと言われています。父親が育児参加した場合、学業や職業など、子どもがその後の人生を選択していく上でも大きく影響するのです。
父親が育児に不参加だと子どもの人生にマイナス
父親の子どもに対する愛情不足は、母親以上に影響が大きいのです。父親の育児参加がないと、子どもの人生にマイナスの影響を及ぼすと言われるほどです。父親との関わりのなかった子どもは、充実感が得られないなど、うつ病などに掛かるリスクが高いこともわかってきています。あるいは、男性としてのお手本を見つけられないため、とくに思春期以降、社会に適応する能力が低いなど苦労することもあるようです。ところが日本では、父親の育児への参加時間は、総じて短いものとなっています。なかには、赤ちゃんから思春期までを、ほぼ母親だけで育児している家庭も多く、父親とはほとんど関わりのない家庭もあるのが実状としてあるのです。
父親の積極的な育児参加
まずは、父親に育児への参加がどれだけ大事であるかを理解してもらうことが大事です。母親の手伝いではなく、積極的かつ主体的に育児に関わっていくことが重要で、父親にも意識の改革が必要なのです。そのため欠かせないものは、母親の理解なのです。父親の役割を理解し、父と子がより良い親子関係を築けるように協力を心掛け、見守ることが大事です。